はやぶさ プログラムディレクタ 川口教授に学ぶ原発クライシス

いやーよかった。
目から鱗とはまさにこのことでした。
先週８日、東京駅ではやぶさ　川口教授の講演会に参加しました。
http://www.otonadaigaku.jp/detail/

何冊か氏の著書はでています。
本に書かれていることが８０％かも知れない。

でも表情、口調、プロジェクトへの思いが５ｍも
離れていない距離でバンバン胸に響いてくる。
そんな感動を味わうことができました。

はやぶさの話題に、原発クライシスも織り交ぜられていました。
メッセージは、
１．透明性の確立
２．独自の技術の重要性
だと感じました。

ではまず、１．について述べてみます。

はやぶさが投下したカプセルを回収する際、JAXA内では
ヘリの搭乗人数の制限もあるので、日本人でスタッフを
固めたいという話しが持ち上がったそうです。

オーストラリアの砂漠の砂を入れたと言われないためにも
フェアな証人として日本人以外の人も搭乗させることを
氏が決断したそうです。

そこで原発についても、氏の主張は
「つまり何をやっているのか？と言われない為にも
全世界の英知をこの原発クライシスに集結させよ」
ということでした。

わたしはこう思います。
”そんなことをしたら、技術立国が泣く”
ではなく、
”全世界の英知を結集して対応せずに、後から後悔
　したら、それこそ泣きっ面にハチだ”
と。

２．については、こうです。
独自技術がどれだけ大切かということにつきます。
はやぶさのケース、幾度となくピンチに見舞われます。
そのほとんどが部品などの故障によるものだったようですが、
だいたい故障する部品は、自主開発でないもの、
つまり海外から輸入したものに多発したそうです。

今回の原発クライシスについて、私はこう考えます。
はやぶさは世界初の偉業をいくつも確立しました。

他国がいまだかつてトライしたことがないことを
いくつも乗り越えてこの輝かしい実績が生まれました。

福島原発は元をただせばGE設計。これを日本の技術で
作りあげたわけです。GEは米国です。
設計上津波、地震のことは多少は考えたのかも
知れません。しかし心底日本人の手で、自分の身に
なって考え抜いたフィールセーフ思想ではない。

安全だ、問題ないと米国から言われ、今回の事故が
起きるまで自分の手で、身になって安全対策を考えて
こなかった、のではないかと。

独自技術という点でおまけです。
★ターゲットマーカーについて★
まずはこれをご覧ください。
http://spaceinfo.jaxa.jp/hayabusa/movie/interview/sawai01.html

これも当然独自技術です。
特許取らないそうです。
取る＝公開
だからです。

米国からも教えろ、教えろとしつこいそうです。
でも絶対公開しないと氏は言っていました。

小惑星イトカワはものすごいスピードで動いています。
はやぶさは歩調を合わせます、そしてようやく着陸準備です。

こんな描写を考えました。
・荒れ狂う大海（＝宇宙）に無鉄砲なサーファー（＝イトカワ）
　が波乗りを楽しんでいる
・そこにラジコンヘリ（はやぶさ）を飛ばし、着陸する
そんな感じ。お互い動いていることを想像してみてください。
このような動きの中での
１．マーカー投下
２．マーカー認識
３．マーカーを目印に着陸
どんなに大変か想像できますよね？

苦労に苦労を重ね、考え抜いた技術は強いです。

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話しはかなり飛躍しますが、やはり脱原発が日本の進むべき道ではないかと
思うわけです。こんなにも人も美しい国土も傷ついてしまいました。
誰になんと言われても今後のエネルギー政策として、
脱原発、自然エネルギーの確立を国の根幹の１つとして
ポリシーを持って歩むべきです。

脱原発を土台にAll Japan電機、化学、素材メーカーが
自然エネルギーの開発に再び本腰を入れる。

そんなエネルギー政策の仕組み作りが急務です。

コメント 2

上野に家族ではやぶさ見に行きましたよ！
by mykaira (2011-05-12 16:35) 

mykairaさん
実物大の大きさまだ見たことないです。知人とも話したのですが、大きさは問題ではなく、人はよくその大きさ（たとえばアポロロケットの巨大さ）に騙される。まさにその通りですね。小さいけど支える研究者の思いは大きく、広いと考えたいです。
by MaMiMu (2011-05-13 23:50)