SSブログ

2冊のランデブー [本]


7/22の母と娘 浴衣での2ショット内でご紹介した太宰治のきりぎりす、特に黄金風景は最高です。

そのきりぎりすと敬愛してやまない故星野道夫さんの単行本が隣あってランデブーしていました。
DSC01068s-.jpg
シュンク堂池袋店1F陳列担当の方がなにげなく意図はなく並べたのか、それとも多いの意図があり並べたかは いざ知らず、私としては後者を是非、信じたい。

これら2つの本はジャンルが違えども、人に感動を与えるという点では合致しています。

まだ星野本を知らない人は是非、旅する木を読んでみてください。
星野さんは写真家として有名ですが、この人を超える人々に希望を与えるメッセンジャーを知りません。
こんな素敵で人を感動させる文章をいつかは書いてみたいという、私の永遠のお手本のような方です。


旅をする木 (文春文庫)

旅をする木 (文春文庫)

  • 作者: 星野 道夫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫



いつの日か、Jr.がこれらの本を手にするときがくると思います。
どんな風に感じとるのかな。
nice!(1)  コメント(0) 

とうさん まいご [本]

Jr.を連れて、近くの図書館へ。
道すがら、夕焼けと今にも夕立になりそうな雲が現れ
細い路地の向こうに神社の夜店がちらりと見えたりして、
夏の夕方を自転車で満喫。

さて、図書館に到着して、本を返し、Jr.を床に。
ちょっと、こちらの方を向き、「あっちにいってもいい?」といいたげな顔。
こちらがJr.を凝視していると、それをOkと感じたのか、絵本コーナーの方へ。

一度もまだ来たことがないのに、何だかそこが自分の場所とわかっているのかな。
手が届く範囲の絵本を片っ端から、さわり、床に落とす。
それを私が拾う、戻すという繰り返し。
どうやら、自分が興味を持った本に手を伸ばしているのではなく、
どれでもいいご様子。

薄っぺらい本では物足りず、分厚い本で、重さを実感しているのかな。
本棚の森で、どうやら次は鬼ごっこをしたいらしく、いちもくさんに遠くの木の陰へ。
こちらが近ずくと、きゃっきゃいい出したので、これはまずいと、急いで五味太郎さんの
コーナーで、ばあっとみて、退散すべく借りてきて本が

とうさん まいご

ページがしかけ絵本となっており、視覚を刺激する内容。
またまた、私の好みで本を借りてしまった。

ページが半分だったり、くりぬいてあったり、△に切り取られていたり、
製本というか、業者さんは大変だったろうなと。

それにしても五味さんはすごい。
個人的には、長新太さんよりは親しみがある、というか今一番好きな絵本作家さんである。


とうさんまいご (五味太郎・しかけ絵本 (2))

とうさんまいご (五味太郎・しかけ絵本 (2))

  • 作者: 五味 太郎
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1983/08
  • メディア: -



nice!(0)  コメント(0) 

KOZO氏 [本]

いま非常に注目している作家が稲泉連氏だ。
そのきっかけとなったのは、
氏の著書
ぼくもいくさに征くのだけれど -竹内浩三の詩と死ー
である。何年か前の新聞の書評がきっかけだ。
氏は本書で第36回大宅壮一ノンフィクション賞を史上最年少で受賞された。


稲泉氏は先の戦争でフィリピンで戦死した竹内氏と同じ23歳のとき、
この本を書いた。
浩三氏のみずみずしい詩や、エピソードをわかりやすく、念入りな取材を
もとに描き上げた書である。是非このブログを見た方々にご一読
いただきたい。

最近ふとしたきっかけで、本書を再読した。
何度も読み直す本と出会えることはそうない。
他のKOZO氏に関する本などを見ても、
以下の詩でいつも立ち止まる。

ーぼくもいくさに征くのだけれどー

街はいくさがたりであふれ
どこへいっても征くはなし か(勝)ったはなし

三ヶ月もたてばぼくも征くのだけれど
だけど こうしてぼんやりしている

ぼくがいくさに征ったなら
一体ぼくはなにするだろう てがらたてるかな

だれもかれもおとこならみんな征く
ぼくも征くのだけれど 征くのだけれど

なんにもできず
蝶をとったり 子供とあそんだり
うっかりして戦死するかしら

そんなまぬけなぼくなので
どうか人なみにいくさができますよう
成田山に願かけた


この詩はKOZO氏を知る上で、もっとも氏のひととなりを
的確に表していると感じる。

昨日購入したKOZO氏を長年紹介されている小林察氏の
竹内浩三詩文集
戦争に断ち切られた青春

の解説にも、小林氏がいままで考えてこられたKOZO氏のことが書き記されて
いて大変興味深い。

尊敬する人は?と
人に聞かれたなら、私なら
南方熊楠、星野道夫とこたえると思う。
最近は多分、加えて竹内浩三とこたえるかな?

Jr.も詩がわかるような年になったら、KOZO氏のことを
話してあげるつもりだ。

ピュアなことば、思いをもち、
戦争は、悪の豪華版であると、心から憎み、戦いに散った
青年がいたことを


ぼくもいくさに征くのだけれど―竹内浩三の詩と死 (中公文庫)



竹内浩三詩文集―戦争に断ち切られた青春 (風の道文庫)


nice!(1)  コメント(1) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。